「白川郷の合掌造りを水面に映す絶景が、岐阜市内から車で30分の場所にある」——そう聞いても、なかなか信じられないかもしれません。岐阜市長良にある松尾池(まつおいけ)は、観光ガイドブックにはほとんど載らない、知る人ぞ知る水辺です。けれど秋から冬にはオシドリが越冬に訪れ、11月には紅葉が水面を染め、池のほとりには白川郷から移築された合掌造りが静かに佇みます。
結論からお伝えすると、松尾池は「派手な観光地ではないけれど、静けさと自然の濃さで通う人を増やしている穴場」です。野鳥カメラマンの聖地として知られ、明治18年生まれの歴史を持ち、奥には岐阜県の名水50選「萩の滝」、そして岐阜市最高峰・百々ヶ峰への登山口まで揃っています。2024年まで耐震工事で水が抜かれていましたが、2025年6月に工事を終えて復活し、再び野鳥たちが戻りつつあります。
この記事では、松尾池の成り立ちから、オシドリ観察のベストシーズン、四季の楽しみ方、駐車場とアクセスの注意点、萩の滝や百々ヶ峰ハイキングの組み合わせ方まで、地元目線で余さずお伝えします。「次の休日、近場で静かな自然に浸りたい」という方の道しるべになれば幸いです。
- 松尾池がどんな場所で、なぜ「野鳥の楽園」と呼ばれるのか
- オシドリ・紅葉・桜それぞれのベストシーズンと時間帯
- 無料駐車場の台数とアクセス(車・バス)の正直な注意点
- 萩の滝・百々ヶ峰ハイキングと組み合わせた歩き方
松尾池ってどんな場所?2025年に復活した岐阜市の隠れた水辺

松尾池は岐阜市の北東、長良川を渡った先の山あいにある静かなため池です。周囲を緑の山に囲まれ、車の音もほとんど届かない別世界。まずはこの場所の正体と、最近たどった「復活」の物語から見ていきましょう。
| 所在地 | 岐阜県岐阜市長良895 |
| 利用時間 | 散策自由(終日開放) |
| 入場料 | 無料 |
| 駐車場 | あり・無料(池の直近 約4〜5台/登山口付近 約10台) |
| アクセス | 東海北陸自動車道・岐阜各務原ICから車で約30分/JR・名鉄岐阜駅からバス「中川原」下車徒歩15分 |
| 公式情報 | 岐阜の旅ガイド(岐阜県観光公式サイト) |
明治18年に生まれた、灌漑用のため池が原点
松尾池は明治18年(1885年)に造られた灌漑用の貯水池です。上流にある萩の滝の清流を農業に使うため、谷をせき止めて水をためたのが始まり。つまり最初から景勝地として造られたわけではなく、暮らしを支える実用の池でした。それが100年以上の時を経て木々に囲まれ、水鳥が集う風景へと育っていったわけです。
この「人の手で造られたのに、自然に還っていった」という背景こそ、松尾池の落ち着いた雰囲気の正体です。観光開発された公園とは違い、遊歩道も最小限。家族でのんびり歩く散策、一人で野鳥を待つ時間、どちらにも向いています。歴史ある池ゆえに堤体の老朽化が課題となり、後述する耐震工事につながりました。明治から続く水辺だと知って眺めると、同じ水面でも見え方が変わってきます。
📜 歴史メモ
松尾池は明治18年に直轄事業として造成された灌漑用ため池。上流の「萩の滝」から流れる清水を利用するため、谷をせき止めて造られました。観光地ではなく農業インフラとして生まれた点が、今の静けさにつながっています。
2025年6月、耐震工事を終えて静かに復活した
実は松尾池は、数年前まで「水のない池」でした。東日本大震災以降、全国で進められている農業用ため池の耐震対策の一環として、明治生まれの古い堤を補強するため池の水を抜いて工事が行われていたのです。水鏡も野鳥も見られない時期が続き、訪れた人が肩を落とすこともありました。
その工事が完了し、令和7年(2025年)6月6日に供用が再開。再び水をたたえた池には、カワセミやヤマガラといった野鳥が戻り始めています。秋以降はオシドリの飛来も期待できる状況です。つまり今は「復活したての松尾池」を見られる貴重なタイミング。長く通ってきた人にとっても、初めての人にとっても、水面が戻った景色は格別です。なお、自然が回復する途中段階のため、野鳥の数や水位は時期によって差があります。
「野鳥の楽園」と呼ばれる理由
松尾池が野鳥カメラマンに愛されるのは、山に抱かれた静かな環境と、餌場・隠れ場になる豊かな水辺植生が揃っているからです。オシドリ、カワセミ、ヤマガラのほか、カモ類など多くの水鳥がやってきます。木々の合間からは一年を通して野鳥の鳴き声が絶えず聞こえ、双眼鏡と望遠レンズを持った人が静かに被写体を待つ光景が日常です。
初心者でも、池のほとりに静かに立てば鳥たちの動きを観察できます。望遠レンズがなくても、双眼鏡ひとつで十分に楽しめるのが嬉しいところ。家族で「あの鳥は何だろう」と図鑑を片手に探すのも良い時間になります。ただし人が騒がしくすると鳥は一斉に飛び立ってしまうので、声のトーンを落とすのが楽しむコツです。
実は「何もない」ことこそ最大の魅力
正直に言えば、松尾池には売店もカフェも、立派な展望台もありません。SNS映えする派手な仕掛けを期待すると拍子抜けするかもしれません。けれど実は、その「何もなさ」こそが松尾池の価値です。BGMもアナウンスもなく、聞こえるのは水音と鳥の声だけ。観光地化された場所では得られない静寂が、ここにはまだ残っています。
「近場で静かに過ごしたい」「人混みに疲れた」という人にとって、これ以上ない処方箋になる場所です。便利さや賑わいを求める旅とは対極にある、引き算の魅力。だからこそリピーターが多く、季節ごとに通う人が後を絶ちません。
なぜ白川郷まで行かずに合掌造りが見られるのか|水面に映る一棟の物語
松尾池の写真でひときわ目を引くのが、池のほとりに建つ合掌造りの家屋です。「なぜ岐阜市内に白川郷の建物が?」という疑問は、この池の隠れたストーリーへの入り口になります。
1966年、白川郷から移築された一棟の合掌造り
結論から言うと、この合掌造りは1966年に、料理旅館「岩舟荘」の創業者が世界遺産・白川郷から移築した建物です。本物の合掌造りを岐阜市内で、しかも水辺で見られるのはここならではの光景。茅葺きの急勾配の屋根と、それを支える太い梁の組み方は、雪深い飛騨で育まれた建築の知恵そのものです。
白川郷まで足を運べば集落全体の壮観さを味わえますが、片道2時間以上のドライブが必要です。一方、松尾池なら岐阜市街から30分。「白川郷は遠いけれど合掌造りの雰囲気を味わいたい」という人には、現実的な選択肢になります。合掌造りの里をより深く知りたくなったら、本場の集落ガイドも参考にしてみてください。

水面に映る「逆さ合掌造り」という被写体
松尾池で多くのカメラマンが狙うのが、風のない朝に水面が鏡となり、合掌造りが上下対称に映り込む瞬間です。空気が澄み、水面が波立たない早朝こそが勝負どき。紅葉の時期には、色づいた木々と合掌造り、そしてその水鏡が一枚の絵のように重なります。
この景色を狙うなら、風が出る前の早朝に到着するのが鉄則です。日中は風で水面が揺れ、鏡のような映り込みは崩れやすくなります。三脚を立ててじっくり構える人もいれば、スマホでさっと収める人も。どちらにせよ「水鏡」を意識して立ち位置を選ぶと、ぐっと印象的な一枚になります。
水鏡の映り込みは「無風・早朝・低い太陽光」の3条件が揃うほど美しくなります。特に放射冷却で冷え込んだ秋の朝は、空気が澄んで水面も静か。寒さ対策をして7時前後に到着できれば、観光客のいない静寂の中で逆さ合掌造りを独占できます。
かつて郷土料理屋だった建物の「今」
注意しておきたいのは、この合掌造りが現在は営業していないという点です。岩舟荘は郷土料理を出す店として親しまれましたが、2013年頃に廃業しました。そのため「合掌造りの中で食事ができる」と期待して行くと、当てが外れてしまいます。あくまで外観を眺め、写真に収める対象として楽しむのが正解です。
建物は私有地に関わる部分もあるため、無理に近づいたり敷地内に立ち入ったりするのは避けましょう。離れた池のほとりから眺めるだけで、十分に絵になります。「食事処がある」と思い込んで昼食を抜いてくると困るので、食事は岐阜市街で済ませてから訪れるのが安心です。
オシドリ目当てなら何月に行く?野鳥観察のベストシーズンと時間帯

松尾池の代名詞ともいえるのが、色鮮やかなオシドリです。けれど一年中見られるわけではありません。狙う月と時間帯を間違えると「一羽もいなかった」ということになりかねないので、ここはしっかり押さえておきましょう。
オシドリの飛来は10月中旬〜3月中旬
オシドリは冬鳥です。松尾池には毎年10月中旬から3月中旬にかけて、越冬のために飛来します。オスの羽の銀杏羽(いちょうばね)と呼ばれるオレンジ色の飾り羽が美しいのは、繁殖期に向けて装いを整えるこの時期。つまり秋から冬が、オシドリ観察のベストシーズンです。
逆に言えば、夏に訪れてもオシドリには会えません。「オシドリを見たい」という目的なら、11月〜2月を狙うのが確実です。とりわけ紅葉と重なる11月中旬〜下旬は、色づいた水辺にオシドリが浮かぶ贅沢な光景が期待できます。ただし飛来数は年や日によって変動するため、「必ず大群が見られる」とは限らない点は心に留めておきましょう。
早朝が勝負|野鳥観察のベスト時間帯
野鳥を観察するなら朝が圧倒的に有利です。鳥たちは早朝に活発に動き、人が増える日中は警戒して奥に隠れてしまいます。混雑を避ける意味でも、できれば朝8時頃までに到着しておきたいところ。静かな水面に朝日が差し込む時間帯は、観察にも撮影にも最高の条件が揃います。
休日の昼前後になると、駐車場が埋まり人の声も増えて、鳥は遠のきがちです。一人でじっくり観察したい人、シャッターチャンスを逃したくない人ほど、早起きの価値があります。寒い季節の早朝はかなり冷え込むので、手袋やカイロなどの防寒対策を忘れずに。
野鳥へのフラッシュ撮影は厳禁です。強い光は鳥を驚かせ、ストレスや事故の原因になります。また大きな声や急な動きも禁物。餌付けも生態系を乱すため控えましょう。「鳥が主役の場所にお邪魔している」という姿勢が、長く愛される水辺を守ります。
オシドリだけじゃない|カワセミ・ヤマガラにも会える
松尾池の魅力はオシドリだけではありません。「飛ぶ宝石」と呼ばれるカワセミが水辺に現れることもあり、コバルトブルーの背中が水面をかすめる瞬間は息をのむ美しさです。人懐っこいヤマガラは比較的よく姿を見せ、枝から枝へと飛び回る様子を間近で楽しめます。
2025年の池の復活以降、こうした野鳥たちが少しずつ戻ってきています。どの鳥に会えるかはその日次第という不確実さも、野鳥観察の醍醐味。図鑑やアプリを持っていけば、家族で「あれは何の鳥?」と当てっこしながら歩く楽しい時間になります。カモ類など水鳥も多く、双眼鏡があれば観察の幅がぐっと広がります。
桜・新緑・紅葉…四季でこんなに変わる水辺の表情
松尾池は季節ごとにまったく違う顔を見せます。「いつ行くのが正解?」と迷う人のために、春・夏・秋それぞれの見どころと、年間カレンダーを整理しておきましょう。
春|4月上旬の桜と、芽吹きの水鏡
春の松尾池は4月上旬に桜が見頃を迎えます。派手な桜の名所ではありませんが、静かな水辺に淡いピンクが映り込む様子は、人混みの花見とはひと味違う趣があります。山々が一斉に芽吹く新緑の前触れと相まって、生命力にあふれた季節です。
桜だけを目当てにするなら、もっと規模の大きい名所もあります。けれど「静かに桜と向き合いたい」「人の少ない花見をしたい」という人には松尾池が向いています。岐阜県内のほかの桜名所と組み合わせて、お花見ドライブの一カ所に加えるのもおすすめです。

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夏|新緑とトンボ、涼やかなハイキング
夏の松尾池は濃い緑とトンボの季節です。水辺にはたくさんのトンボが飛び交い、子どもの自然観察にもぴったり。木々が日差しを遮り、市街地よりも体感温度が下がるため、避暑がてらの軽いハイキングに向いています。オシドリはいませんが、留鳥の野鳥や昆虫など、夏ならではの生きものに出会えます。
注意したいのは虫対策です。自然豊かな分、蚊やアブもいるので、虫除けスプレーや長袖があると快適に過ごせます。真夏の日中は無理をせず、朝のうちに散策を済ませるのが賢い歩き方。後述の萩の滝まで足を延ばせば、水音と木陰でさらに涼を感じられます。
秋|11月中旬〜下旬の紅葉と合掌造りの競演
松尾池が最も多くの人を惹きつけるのが秋です。紅葉の見頃は11月中旬〜下旬。色づいた木々、合掌造り、そしてそれらを映す水鏡が一枚の絵のように重なり、「知る人ぞ知る紅葉スポット」として静かに人気を集めます。オシドリの飛来時期とも重なるため、紅葉と野鳥を一度に楽しめる贅沢な季節です。
ただし注意点もあります。紅葉ピークの休日は、数台しかない駐車場がすぐ満車になります。実際に「昼前に着いたら停める場所がなく、路上駐車もできずに引き返した」という失敗は珍しくありません。秋の休日に確実に停めたいなら、朝8時前の到着を強くおすすめします。紅葉の見頃や混雑が気になる人は、県内の紅葉名所全体の見頃カレンダーも合わせてチェックすると計画が立てやすくなります。

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ぎふ旅手帖調べ|四季の見どころ早見カレンダー
「結局いつ行けばいいの?」という疑問に答えるため、季節ごとの見どころと混雑度を一覧にまとめました(ぎふ旅手帖調べ)。目的に合わせて訪問時期を選ぶ参考にしてください。
| 季節 | 主な見どころ | オシドリ | 混雑度 |
|---|---|---|---|
| 春(4月上旬) | 桜・新緑・水鏡 | × | やや少 |
| 夏(7〜8月) | 新緑・トンボ・ハイキング | × | 少 |
| 秋(11月中〜下旬) | 紅葉・合掌造り・水鏡 | ○ | 多(休日は満車注意) |
| 冬(12〜2月) | オシドリ・静寂の水辺 | ◎ | 中 |
松尾池の駐車場とアクセス完全ガイド|車・バスでの行き方
飛騨・岐阜は車社会。松尾池も例外ではなく、アクセス方法と駐車場の事情を事前に知っておくと、当日の安心感がまったく違います。車派・公共交通派それぞれの行き方を整理します。
駐車場は無料、でも台数が少ないのが最大の落とし穴
松尾池の駐車場は無料です。これは嬉しいポイント。ただし台数が限られており、池の直近のスペースは約4〜5台、登山口付近の駐車場でも約10台程度しかありません。つまり合計しても15台前後。平日や早朝なら問題なく停められますが、紅葉シーズンの休日は午前中で満車になることもしばしばです。
確実に停めたいなら、朝8時前の到着が安全圏です。満車だった場合に路上駐車はトラブルのもとなので避けましょう。少人数なら、後述するバスでのアクセスも選択肢に入れておくと安心です。
駐車可能台数は全部で約15台前後と少なめ。紅葉ピークの土日祝は午前中で満車になります。「停められないと始まらない」場所なので、混雑期は朝8時前の到着を目安に。野鳥観察も早朝が好条件なので、早起きは一石二鳥です。
車での行き方|岐阜各務原IC・国道156号から
車の場合、最寄りは東海北陸自動車道の岐阜各務原IC。そこから長良川方面へ進み、おおむね30分前後で到着します。JR岐阜駅からも車で約30分が目安です。ルートは国道156号から県道77号へ入り、「岩舟荘」の看板を目印に進むと池の入口にたどり着きます。
道幅が狭くなる区間もあるので、対向車に注意しながらゆっくり進みましょう。カーナビには「松尾池」または住所「岐阜市長良895」を入力すれば案内されます。ドライブ旅の途中に立ち寄るなら、岐阜市街の観光やグルメと組み合わせると一日の満足度が上がります。山道に不慣れな人は、明るい時間帯の運転がおすすめです。
バス・電車での行き方|「中川原」下車徒歩15分
公共交通でも訪れることができます。JR岐阜駅13番乗り場、または名鉄岐阜駅4番乗り場から「N32岩井山かさ神・N33三輪釈迦前」行きのバスに乗車。「中川原」バス停で下車し、そこから徒歩約15分です。運賃は片道約360円が目安です。
運転に自信がない人や、お酒を楽しみたい人にはバスが安心です。ただし本数は限られるため、事前に岐阜バスの時刻表を確認しておきましょう。徒歩15分の道のりは坂もあるので、歩きやすい靴で。帰りのバス時刻も先に調べておくと、現地でゆったり過ごせます。
トイレ・売店はある?周辺設備の正直な話
正直にお伝えすると、松尾池の周辺に売店や自動販売機、整備された休憩施設はほとんどありません。飲み物や軽食は、市街地で事前に調達しておくのが鉄則です。トイレも限られるため、現地に着く前に済ませておくと安心です。
「コンビニがすぐ近くにある」という感覚で行くと困ります。特に小さな子ども連れや長時間の野鳥観察を予定している人は、水分・防寒・トイレを出発前に整えておきましょう。何もないからこその静けさが魅力ですが、その分、自己完結の準備が必要な場所だと心得てください。
池の奥に隠れた「萩の滝」と百々ヶ峰ハイキングの楽しみ方
松尾池だけで帰るのはもったいない——というのが地元案内人の本音です。池の奥には名水の滝があり、岐阜市最高峰への登山口にもなっています。半日かけて自然を満喫するプランを紹介します。
名水50選「萩の滝」へは池から徒歩数分
松尾池から約100m奥に入ったところに「萩の滝」があります。1986年に「岐阜県の名水50選」に選ばれた自然の滝で、上下2段の構成。池のほとりから徒歩数分という手軽さで、ひんやりとした水音と清涼感を味わえます。夏場は特に、滝のそばに立つだけで体感温度が下がる別天地です。
| 所在地 | 岐阜県岐阜市(松尾池から約100m上流) |
| 見どころ | 上下2段の滝・岐阜県名水50選(1986年選定) |
| 料金 | 無料(見学自由) |
| 松尾池からの距離 | 徒歩約3〜5分 |
足元は滑りやすい箇所もあるため、スニーカーなど歩きやすい靴が安心です。雨の後は水量が増えて迫力が出る一方、ぬかるみに注意。松尾池とセットで巡れば、水辺と滝という二つの表情を一度に楽しめます。
東海自然歩道とながら川ふれあいの森
松尾池には東海自然歩道が通っており、「ながら川ふれあいの森」などを結ぶ快適なハイキングコースが整備されています。鳥のさえずりを聞きながら森の中を歩けば、ちょっとした森林浴。初心者でも歩きやすい区間が多く、家族連れの軽いトレッキングにも向いています。
本格的な登山装備がなくても、散策レベルで自然を楽しめるのがこのエリアの良いところ。ただしコースによっては起伏があるので、無理のない範囲で。地図やコース案内を事前に確認し、時間に余裕を持って歩きましょう。
岐阜市最高峰・百々ヶ峰(417.9m)への登山口
松尾池は、標高417.9mの岐阜市最高峰・百々ヶ峰(どどがみね)への南東側登山口でもあります。松尾池から山頂までは約1時間。標高は高くありませんが、山頂からは岐阜市街や長良川、晴れた日には御嶽山方面まで望める展望が待っています。低山ながら登りごたえがあり、地元の登山愛好家に親しまれています。
| 所在地 | 岐阜県岐阜市(松尾池が南東側登山口) |
| 標高 | 417.9m(岐阜市最高峰) |
| 所要時間 | 松尾池から山頂まで約1時間 |
| 料金 | 無料(登山自由) |
装備と所要時間の目安|無理のない計画を
百々ヶ峰は低山とはいえ、登山は登山です。歩きやすい靴、飲み物、雨具、行動食は最低限用意しましょう。松尾池の散策だけなら1〜2時間、萩の滝を加えても半日、百々ヶ峰登山まで含めるなら半日〜1日の計画になります。目的に応じて時間配分を決めるのがコツです。
夏は熱中症、冬は路面の凍結に注意。単独行の場合は家族に行き先を伝えてから出発しましょう。野鳥観察だけならスニーカーで十分ですが、山頂を目指すなら登山靴が安心です。自分の体力と相談しながら、欲張りすぎないプランを立てるのが、自然を長く楽しむ秘訣です。
誰と行く?目的別に変わる松尾池の過ごし方
同じ松尾池でも、誰と行くかで楽しみ方は大きく変わります。一人旅からファミリー、カップル、ドライブ旅まで、シーン別のおすすめの過ごし方を提案します。
一人旅・カメラ派|早朝の静寂を独り占めする
一人でじっくり自然と向き合いたい人には、平日の早朝が最高です。観光客のいない水辺で、オシドリや水鏡をひたすら待つ時間は、何にも代えがたい贅沢。望遠レンズや三脚を構えて、納得の一枚を狙うカメラ派にもうってつけです。誰にも気兼ねせず、自分のペースで過ごせます。
静けさを保つため、ほかの観察者がいたら声を落とす配慮を。早朝は冷えるので防寒をしっかりと。一人時間を大切にしたい人にとって、松尾池は心をリセットできる場所になります。
家族連れ|野鳥観察とミニハイクで自然学習
子ども連れなら、野鳥観察と軽いハイキングを組み合わせるのがおすすめです。双眼鏡と図鑑を持って「あの鳥は何だろう?」と探したり、トンボを追いかけたり。萩の滝まで歩けば、自然の中での学びの時間になります。入場無料なので、気軽に通えるのも家族には嬉しいポイントです。
ただし売店やトイレが少ないので、飲み物・軽食・着替えは事前準備を。小さな子は水辺から目を離さないよう注意しましょう。自然の中で過ごす一日は、ゲームやスマホとは違う豊かな体験を子どもに残してくれます。
カップル|紅葉さんぽと萩の滝で静かなデート
カップルには、秋の紅葉さんぽが映えます。色づいた水辺を二人で歩き、合掌造りの前で写真を撮り、萩の滝まで足を延ばす——人混みの観光地とは違う、落ち着いたデートが叶います。会話を楽しみながらゆっくり歩ける、ちょうど良い距離感のコースです。
食事処は現地にないので、帰りに岐阜市街でカフェやランチを楽しむ流れがスマート。早朝の水鏡を狙って早起きデートにするのも、印象に残る一日になります。静かな場所で二人の時間を過ごしたいカップルに向いています。
ドライブ旅|周辺スポットと組み合わせて一日を充実させる
車で巡るドライブ旅なら、松尾池を一日のハイライトの一つに組み込むのが賢い使い方です。午前中に静かな松尾池で野鳥や紅葉を楽しみ、その後は岐阜市街のグルメや観光へ——という流れなら、自然と街の両方を一日で味わえます。岐阜各務原ICからのアクセスも良く、ドライブの拠点にしやすい立地です。
道幅の狭い区間があるので運転には注意を。駐車場の台数が少ない点も考慮し、午前の早い時間に立ち寄るのが理想です。岐阜市内には飛騨牛や鮎など魅力的なグルメも多いので、自然散策とセットで計画すると満足度の高い一日になります。
まとめ|松尾池は「近場で静かな自然」を求める人の特等席
松尾池は、岐阜市街から車で約30分という近さにありながら、白川郷から移築された合掌造り、オシドリをはじめとする野鳥、四季折々の桜と紅葉が揃う、知る人ぞ知る水辺です。2025年6月に耐震工事を終えて復活し、今まさに自然がよみがえりつつある貴重なタイミング。派手さはないけれど、静けさと自然の濃さで通う人を惹きつけ続けています。
最後に、訪れる前に押さえておきたい要点をまとめます。
📝 松尾池おでかけ前チェックリスト
- オシドリは10月中旬〜3月中旬。観察は朝が好条件
- 紅葉は11月中旬〜下旬、桜は4月上旬が見頃
- 合掌造りは1966年に白川郷から移築。現在は外観のみ鑑賞
- 駐車場は無料だが約15台前後と少なく、休日は朝8時前到着が安全
- 売店・トイレが少ないので飲み物・防寒は事前準備を
- 奥には名水50選「萩の滝」、岐阜市最高峰・百々ヶ峰の登山口も
- フラッシュ撮影・餌付け・大声はNG。野鳥への配慮を忘れずに
まず最初の一歩としておすすめなのは、静かな平日の朝、双眼鏡か図鑑を一つ持って出かけてみることです。秋から冬ならオシドリと紅葉、春なら桜、夏なら新緑と滝——どの季節に訪れても、市街地のすぐそばにこんな静寂があったのかと驚くはずです。観光地化されていない今のうちに、復活したての松尾池の表情をぜひ自分の目で確かめてみてください。きっと「また来たい」と思える、お気に入りの水辺になります。
※掲載の情報は2026年6月時点のものです。バスの時刻・運賃や現地の状況は変わることがあるため、最新情報は岐阜の旅ガイド(岐阜県観光公式サイト)などの公式情報でご確認ください。

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