「岐阜でハイキングをしたいけれど、山が多すぎてどこから選べばいいのか分からない」——そんな声をよく聞きます。飛騨の山岳地帯から濃尾平野を見下ろす低山まで、岐阜県は南北の標高差が大きく、街なかの329mから飛騨の1,500m級までコースの幅が驚くほど広いのが特徴です。だからこそ「初心者向けなのか」「車で行きやすいのか」「季節はいつが良いのか」を最初に押さえておくと、失敗のない一日になります。
結論から言えば、岐阜のハイキングは「街なかの低山」「西濃の展望の山」「飛騨・東濃の霊峰」の3タイプで考えると選びやすくなります。運動靴で登れる金華山のような入門コースから、巨石群が点在する飛騨の位山まで、体力とその日の気分に合わせて選べるのが岐阜の強みです。
この記事では、岐阜を何度も歩いてきた案内人の目線で、初心者からしっかり歩きたい人まで満足できる7コースを厳選しました。各コースの標高・所要時間・駐車場・アクセスはもちろん、混雑や通行止めといった「知らずに行くと困る」注意点まで具体的にお伝えします。
- 岐阜のハイキングコースをタイプ・標高・季節でどう選ぶか
- 初心者向けから霊峰まで、厳選7コースの所要時間と駐車場
- 金華山の岐阜城改修工事による通行止めなど最新の注意点
- 服装・持ち物と、ドライブ旅・家族・カップル・一人旅のシーン別の楽しみ方
岐阜のハイキングはエリアで選ぶ|低山・展望の山・霊峰の3タイプ

岐阜県は南北に長く、南の濃尾平野から北の飛騨山脈まで標高差が3,000m近くあります。ハイキングコースもその地形をそのまま映していて、「同じ岐阜」とは思えないほど雰囲気が変わります。まずは全体像を3タイプで整理しておきましょう。ここを押さえるだけで、当日の満足度がぐっと上がります。
標高で選ぶ|街なか300m台から飛騨の1,500m級まで
岐阜のハイキングは標高帯で難易度がはっきり分かれます。岐阜市中心部の金華山は標高329m、対岸の百々ヶ峰でも418mと、運動靴でも登れる街なかの低山です。西濃の池田山は923.9m、飛騨の位山は1,529m、東濃の笠置山は1,128mと、北や奥へ行くほど標高が上がり、歩き応えも増していきます。初めての一本なら300m台の低山から入り、慣れてきたら1,000m級へステップアップするのが安全です。標高が上がれば気温は下がり、山頂は平地より6〜9℃ほど涼しくなるため、夏は高い山、冬は低い山という選び方も覚えておくと便利です。低山でも登山道は舗装されていない箇所が多いので、スニーカーよりトレッキングシューズが安心です。
エリアで選ぶ|岐阜市・西濃・飛騨・東濃で表情が変わる
岐阜のハイキングは大きく4エリアに分かれます。岐阜市周辺(金華山・百々ヶ峰・各務原アルプス)は名古屋から車で40分ほどとアクセスが良く、初心者や日帰りに最適です。西濃エリア(池田山・養老公園)は濃尾平野を見下ろす展望と滝が魅力。飛騨エリア(位山)は霊峰と巨石群のミステリアスな世界、東濃エリア(笠置山)はヒカリゴケや巨岩群といった自然の不思議に出会えます。名古屋・岐阜市方面から日帰りするなら岐阜市・西濃、旅行と組み合わせるなら飛騨・東濃、と拠点から距離で選ぶと計画が立てやすくなります。飛騨は車社会なので、公共交通より車移動が基本になる点も頭に入れておきましょう。
季節で選ぶ|春の花、夏の高地、秋の紅葉
同じコースでも季節でまったく別の顔になるのが岐阜の山の面白さです。春(4〜5月)は笠置山のヒトツバタゴ(ナンジャモンジャ)の白い花や、麓の新緑が見どころ。夏(6〜9月)は標高1,000m超の位山や笠置山が涼しく、笠置山のヒカリゴケもこの時期が見頃です。秋(10〜11月)は金華山や養老公園の紅葉、池田山からの澄んだ展望が楽しめます。冬は低山の金華山なら比較的登りやすい一方、池田山の山頂へ続く車道は12月中旬〜3月末に閉鎖されるなど、季節で通行条件が変わる点に注意が必要です。下の比較表で、7コースの基本スペックを一覧にまとめました。
| コース | 標高 | 目安時間 | 難易度 |
|---|---|---|---|
| 金華山(岐阜市) | 329m | 往復1.5〜2時間 | 初級 |
| 百々ヶ峰(岐阜市) | 418m | 往復2〜3時間 | 初級 |
| 明王山(各務原) | 約380m | 往復1.5〜2時間 | 初〜中級 |
| 養老の滝(養老町) | 滝標高約200m | 片道30〜50分 | 初級 |
| 池田山(池田町) | 923.9m | 往復4〜5時間 | 中級 |
| 笠置山(恵那市) | 1,128m | 往復5時間前後 | 中級 |
| 位山(高山市) | 1,529m | 往復2〜5.5時間 | 初〜中級 |
※所要時間は休憩を含まない目安(ぎふ旅手帖調べ/各観光協会・自治体公式情報より作成)。位山は登山口の選び方で所要時間が大きく変わります。
金華山|岐阜城を頂く街なかの王道ハイキング
岐阜のハイキングと言えば、まず名前が挙がるのが金華山です。岐阜市の中心部にありながら標高329mの山頂に岐阜城がそびえ、長良川と濃尾平野を一望できる贅沢なロケーション。10本もの登山道が整備され、自分の体力に合わせてルートを選べるのが最大の魅力です。名古屋から車でも電車でもアクセスしやすく、「今日ちょっと山を歩きたい」に応えてくれる一座です。
10本の登山道と、それぞれの所要時間
金華山には10の登山道が整備され、どのコースも山頂まで30分〜1時間で到達できます。代表的なのは、戦国時代の大手道だった七曲り登山道(1.9km・約60分)、尾根の景色を楽しめるめい想の小径(2.3km・約60分)、最短の百曲り登山道(1.1km・約40分)、そして岩場が連続する馬の背登山道(1.1km・約40分)です。往復を合わせても1.5〜2時間で歩けるので、午前中だけ、午後の空き時間だけといった使い方ができます。初めてなら緩やかな七曲りで登り、下りに百曲りを使うと変化がついて飽きません。
初心者は七曲り、健脚は馬の背という選び方
同じ金華山でもコース選びで難易度は大きく変わります。距離は長くても勾配が緩やかな七曲り登山道は、小さな子ども連れや登山が初めての人でも安心。一方、馬の背登山道は序盤から岩をよじ登る急登が続き、両手を使う場面もある健脚向けです。運動靴でも登れますが、岩が濡れていると滑りやすいので、雨上がりは避けるかトレッキングシューズを選びましょう。家族ハイキングなら往路も復路も七曲り、しっかり歩きたい日は登り馬の背・下り七曲り、と目的に合わせて組み合わせるのがおすすめです。
体力に自信がなければロープウェーという手も
「登りはきついけれど山頂の景色は見たい」という人には、金華山ロープウェーが心強い味方です。山麓駅から山頂駅まで約4分、往復料金は大人1,100円(2025年時点)。行きはロープウェー、帰りは歩いて下山という組み合わせなら、体力に自信がなくても山歩きの雰囲気を味わえます。山頂付近にはリス村もあり、家族連れやカップルにも人気。ただし紅葉シーズンの土日は乗車待ちの行列ができることもあるので、時間に余裕を持って訪れましょう。

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知っておきたい注意点|岐阜城改修工事と駐車場
岐阜城の改修工事のため、令和7年(2025年)11月25日から令和9年(2027年)9月末(予定)までの間、山頂手前で行き止まりになります。この期間は岐阜城や山頂トイレへは入れません。登山自体は楽しめますが、天守閣を目当てに行く場合は工事期間を必ず公式サイトで確認してから出かけてください。
もう一つの注意点は駐車場です。岐阜公園堤外駐車場は約143台収容の立体駐車場で1日310円と手頃ですが、土日や紅葉シーズンは午前中で満車になることも珍しくありません。東坂ハイキングコース側には無料駐車場も整備されているので、混雑期は登山口を分散させるのが賢い選択です。トイレは登山口周辺で済ませておくと安心です。
| 所在地 | 岐阜県岐阜市(岐阜公園周辺が登山口) |
| 標高 | 329m(登山道10本) |
| ロープウェー | 往復 大人1,100円(2025年時点)/約4分 |
| 駐車場 | 岐阜公園堤外駐車場 約143台・1日310円ほか |
| 公式情報 | 岐阜市公式(金華山登山ガイド) |
長良川を渡れば岐阜市最高峰|百々ヶ峰と松尾池の水鏡

金華山の喧騒から少し離れて、静かに山を味わいたいなら百々ヶ峰(どどがみね)へ。長良川を挟んで金華山の対岸にそびえる標高418mの山で、岐阜市の最高峰でありながら地元の人が日課のように登る「街の裏山」でもあります。金華山ほど混雑せず、麓には水鳥が遊ぶ松尾池が広がる、心が落ち着くエリアです。
岐阜市最高峰418m、山頂の展望台からの眺め
百々ヶ峰の山頂には木製の展望台が設けられ、南側に長良川・金華山・濃尾平野を一望できます。金華山を見下ろす角度で眺められるのは、標高で90mほど高い百々ヶ峰ならでは。登山ルートは複数あり、三田洞ルート、松尾池ルート、権現山を経由するルートなどから選べます。北西の三田洞には「四季の森センター」があり、無料の駐車場やキャンプ場が整備されているので、ここを起点にすると計画が立てやすいでしょう。往復2〜3時間ほどで、金華山より少し歩き応えがあり、静かな山歩きを求める一人旅にも向いています。
松尾池ルートで出会う水鏡と合掌造り
百々ヶ峰の魅力を語るうえで外せないのが、麓の松尾池です。松尾池ルートは、池のほとりから萩の滝、東海自然歩道の白山展望地を経て山頂へ至る道。池は山に囲まれて静かで、水面には周囲の木々が映り込み、季節ごとに水鳥が群れをなします。畔には白川郷から移築された合掌造りの岩舟荘が佇み、飛騨の風景を思わせる一角も。オシドリの飛来地としても知られ、紅葉期の水鏡は写真好きに人気のスポットです。山頂を目指さず、松尾池の周辺を散策するだけでも半日楽しめます。

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失敗しないための注意点|駐車場と朝の到着時間
紅葉やオシドリの飛来シーズンの休日、松尾池周辺の駐車スペースは台数が限られ、午前中の早い時間に埋まってしまうことがあります。「近くまで来たのに停められず、路上駐車もできない」という事態を避けるには、朝8時台までに到着するか、四季の森センターの駐車場を起点にして歩いて松尾池へ向かうのが確実です。人気スポットほど、早出が正解です。
また、百々ヶ峰は地元の登山者に愛される山ですが、東海自然歩道や複数のルートが交差するため、初めての場合は分岐で迷いやすい面もあります。YAMAPなどの登山地図アプリでGPSを確認しながら歩くと安心です。トイレは四季の森センターで済ませ、飲み物も麓で用意してから登りましょう。
| 所在地 | 岐阜県岐阜市三田洞ほか(四季の森センターが起点) |
| 標高 | 418m(岐阜市最高峰) |
| 主なルート | 三田洞ルート/松尾池ルート/権現山ルート |
| 駐車場 | 四季の森センター駐車場(無料・キャンプ場併設) |
縦走もお手軽登山も選べる|各務原アルプスと明王山
「もう少し歩き応えのある尾根歩きがしたい」——そんな中級志向の人に人気なのが各務原アルプスです。各務原市と関市にまたがる標高300m前後の山々が連なる「ご当地アルプス」で、関側では関南アルプスとも呼ばれます。全山縦走に挑む健脚派から、展望のピークだけをサクッと踏む初心者まで、懐の深いエリアです。
13山をつなぐ縦走コースの魅力
各務原アルプスの醍醐味は、いくつもの小さなピークを尾根伝いに越えていく縦走です。代表的な13山縦走コースは、伊吹の滝をスタート、猿啄城展望台をゴールとして、合計距離約14.7km・所要時間約5時間40分(休憩含まず)。標高は300m前後と高くありませんが、アップダウンが連続するため体力的には中級レベルです。危険な岩場や滑落リスクの高い箇所はほとんどなく、道もよく整備されているので、「低山でロングトレイルを味わいたい」という人にぴったり。歩き切ったときの達成感は、標高以上のものがあります。
時間がなければ明王山だけ、360度の大展望
縦走はハードルが高いという人には、明王山(標高約380m)のピストンがおすすめです。山頂は「明王山見晴台」として整備され、360度のパノラマが広がります。晴れた日には濃尾平野はもちろん、名古屋の高層ビル群や御嶽山まで見渡せることも。登山口の一つ、迫間不動尊(はざまふどうそん)の駐車場からなら、往路45分〜1時間で山頂に立てます。1,200年の歴史をもつ迫間不動尊への参拝と組み合わせられるのも魅力で、駐車場は参拝者用の無料スペースが整備されています。半日で絶景と歴史を両取りできる、コスパの高いコースです。
縦走で気をつけたい水と装備、エスケープの計画
各務原アルプスの縦走で注意したいのが、水と体力配分です。14km超を歩くうえ、稜線上には売店や自販機がありません。夏場は1人あたり最低1.5〜2Lの水を用意し、行動食も忘れずに。登山口近くの駐車スペースは数台しか停められない場所も多いので、早めの到着が肝心です。また、縦走の途中には麓へ下れる分岐(エスケープルート)がいくつかあるため、体力に不安が出たら無理をせず途中下山する計画も立てておきましょう。低山だからと油断せず、YAMAPなどでルートを事前に確認しておくのが安全です。
| 所在地 | 岐阜県各務原市・関市(迫間不動尊が明王山登山口) |
| 標高 | 明王山 約380m/連なりは300m前後 |
| 縦走 | 13山縦走 約14.7km・約5時間40分(伊吹の滝〜猿啄城) |
| 駐車場 | 迫間不動尊 参拝者用無料駐車場 |
滝を目指す家族向けハイキング|養老公園と養老の滝

小さな子ども連れでも「山を歩いた」満足感を味わえるのが、西濃の養老公園です。ゴールに日本の滝百選の名瀑・養老の滝が待つこのコースは、公園内の遊具や芸術施設で休憩しながら歩けるので、ハイキング入門にうってつけ。親孝行伝説が残る歴史ある地でもあり、老若男女が一緒に楽しめる懐の広さがあります。
日本の滝百選、高さ30mの養老の滝
コースの主役は、高さ30m・幅約4mの養老の滝です。「日本の滝百選」に選ばれた名瀑で、切り立った岩肌を流れ落ちる水音と滝つぼ周辺のひんやりした空気は、真夏でも涼を運んでくれます。孝行息子が湧き水を父に飲ませたところ酒に変わったという「養老孝子伝説」の舞台としても知られ、滝までの道のりそのものが物語を歩くような趣。緑に包まれた滝谷沿いの遊歩道は、四季を通じて表情豊かです。
公園から滝までの4.5kmを遊びながら歩く
養老鉄道・養老駅から滝を目指すコースは、距離にして約4.5km。上り坂は続きますが、途中には「こどもの国」や現代アートの「養老天命反転地」、滝谷沿いの商店があり、休憩や寄り道をしながら進めます。子どもが飽きにくい仕掛けが道中にちりばめられているのが、家族向けと言われる理由です。滝までは、有料の養老の滝駐車場からなら片道約5分、無料の入口駐車場からなら1.2km・徒歩約30分。体力や子どもの年齢に合わせてスタート地点を選べます。
失敗しないための注意点|駐車場の位置と滝までの距離
「駐車場から滝まですぐ」と思い込んで軽装で向かい、無料の入口駐車場からだと1.2km・徒歩約30分の上り坂が続いて子どもがバテてしまう——養老公園でよくある失敗です。小さな子ども連れで滝を最優先するなら、滝に近い有料駐車場(片道約5分)を選ぶのが正解。逆にしっかり歩きたいなら入口駐車場からのコースが楽しめます。目的に合わせて駐車場を選び分けましょう。入口駐車場の営業は9:00〜17:00です。
アクセスは車の場合、養老ICから約10分、大垣ICから約20分、関ヶ原ICから約25分。電車なら養老鉄道・養老駅から徒歩50分(駅から滝まで)で、養老鉄道のハイキングと組み合わせる人も多いエリアです。滝周辺は水しぶきで足元が濡れやすいので、滑りにくい靴で訪れましょう。
| 所在地 | 〒503-1267 岐阜県養老郡養老町高林1298-2 |
| 滝の規模 | 高さ30m・幅約4m(日本の滝百選) |
| 駐車場 | 入口駐車場(無料・9:00〜17:00)/滝駐車場(有料) |
| アクセス | 養老ICから約10分/養老鉄道・養老駅から徒歩50分 |
| 公式情報 | 養老公園 公式サイト |
飛騨・東濃の霊峰へ|位山の巨石群と笠置山のヒカリゴケ
岐阜のハイキングをもう一段深く楽しみたいなら、標高1,000mを超える飛騨・東濃の霊峰へ足を延ばしましょう。飛騨の位山は巨石群にまつわる神話の世界、東濃の笠置山は巨岩とヒカリゴケの不思議に出会える山。どちらも日帰りで登れて、山旅ならではの神秘的な空気に包まれます。
位山1,529m、天の岩戸と巨石群のミステリー
飛騨高山市にそびえる位山(くらいやま)は標高1,529m、日本二百名山に数えられる霊峰です。飛騨一之宮・水無神社のご神体とされ、山中には「天の岩戸」「鏡岩」など神話にちなむ巨石群が点在。太陽の力を宿すと伝わる鏡岩など、パワースポットとして訪れる人も多い、ミステリアスな山です。周回コースは位山交流広場を起点に約12km・所要約5.5時間としっかり歩けますが、ダナ平林道の巨石群登山道入口まで車で上がれば、山頂まで往復約2時間(登り約1時間・下り約50分)の手軽なコースも選べます。
位山は登山口の選び方で難易度が変わる
位山の面白いところは、同じ山でも登山口で難易度がまったく違う点です。しっかり歩きたい健脚派は位山交流広場から周回、体力に自信がなければダナ平林道の巨石群登山道入口から往復、と選べます。拠点となる道の駅モンデウス飛騨位山には約1,700台の無料駐車場があり、車でのアクセスも安心。ただし飛騨の山は山頂付近が平地より涼しく、天候も変わりやすいので、夏でも羽織るものを1枚持って行きましょう。登山口の位山交流広場(TEL 0577-53-2421)で最新の道路状況を確認してから入るのが確実です。
笠置山のヒカリゴケと巨岩群、東濃の秀峰
東濃の恵那市と中津川市にまたがる笠置山(標高1,128m)は、自然の不思議に出会える山です。山頂付近には物見岩や百丈岩と名づけられた巨石が点在し、その岩の割れ目にできた洞穴の中に、光を反射して緑色に輝く貴重な「ヒカリゴケ」が自生します。見頃は6〜9月。登山道脇には国指定天然記念物のヒトツバタゴ(ナンジャモンジャ)の巨木もあり、5月上旬には雪をかぶったような白い花を咲かせます。南麓の姫栗からは約2時間30分で登頂でき、姫栗ふれあい広場には無料駐車場約40台とトイレが整備されています。

「姫栗ふれあい広場って、結局どんな場所なの?」——カーナビに入れてみても情報が少なく、登山の起点なのか、ドライブ途中に寄れる広場なのか、いまひとつ正体がつかめな…
実は夏こそ狙い目|飛騨・東濃の高山という逆張り
意外と知られていませんが、真夏の岐阜ハイキングでこそ狙い目なのが位山や笠置山といった1,000m超の山です。標高が1,000m上がると気温はおよそ6℃下がるため、平地が35℃の猛暑日でも山頂付近は20℃台後半と別世界。金華山のような低山は夏は照り返しが強く熱中症のリスクも上がりますが、飛騨・東濃の高い山なら涼しく歩けて、しかもヒカリゴケの見頃とも重なります。「夏は低山を避けて標高を上げる」——これが岐阜の山を知る人の夏の楽しみ方です。
| 所在地 | 岐阜県高山市一之宮町(モンデウス飛騨位山が拠点) |
| 標高 | 1,529m(日本二百名山) |
| コース | 周回約12km・約5.5時間/ショート往復約2時間 |
| 電話 | 0577-53-2421(位山交流広場) |
| 駐車場 | 道の駅モンデウス飛騨位山 無料(約1,700台) |
| 所在地 | 岐阜県恵那市笠置町(姫栗ふれあい広場が南側登山口) |
| 標高 | 1,128m(恵那市最高峰) |
| 見どころ | ヒカリゴケ(6〜9月見頃)・巨岩群・ヒトツバタゴ |
| アクセス | 恵那ICから県道68号を北上約20分 |
| 駐車場 | 姫栗ふれあい広場 無料(約40台)・トイレあり |
装備・服装と、シーン別に選ぶ岐阜のハイキング
コースが決まったら、次は準備です。岐阜の山は低山でも侮れず、季節や標高で必要な装備が変わります。ここでは安全に楽しむための服装・持ち物と、同行者や旅のスタイルに合わせたコースの選び方をまとめました。ちょっとした備えが、一日の快適さと安全を大きく左右します。
低山でも油断禁物、服装と持ち物の基本
金華山のような300m台の低山でも、登山道は舗装されていない箇所が多く、スニーカーだと滑りやすい場面があります。基本はグリップの効くトレッキングシューズ、動きやすく汗を吸う服装、そして飲み物。夏は熱中症対策に水を多めに、飛騨・東濃の高い山では山頂の冷え込みに備えて長袖の羽織りを1枚加えます。稜線や山中には自販機がないコースが大半なので、水と行動食は麓で用意しておくのが鉄則です。地図アプリ(YAMAPなど)をスマホに入れ、モバイルバッテリーも持っておくと、分岐の多いコースでも安心して歩けます。
シーン別|ドライブ旅・家族・カップル・一人旅の選び方
誰と、どんな旅で歩くかによって、ぴったりのコースは変わります。ドライブ旅なら道の駅モンデウス飛騨位山を拠点にできる位山や、恵那IC近くの笠置山が車移動と相性抜群。家族連れには、遊具や滝で子どもが飽きない養老公園が安心です。カップルには、ロープウェーで山頂に上がれて夜景も楽しめる金華山や、360度の絶景が広がる明王山がロマンチック。静かに自分と向き合いたい一人旅なら、地元の登山者に愛される百々ヶ峰や、巨石群が神秘的な位山がおすすめです。目的に合わせて選べば、同じ「岐阜のハイキング」でも満足度が大きく変わります。
📝 持ち物チェックリスト
- トレッキングシューズ(低山でも舗装なしの道が多い)
- 水・行動食(山中に自販機がないコースが大半)
- 長袖の羽織り(飛騨・東濃の高山は山頂が冷える)
- 地図アプリ入りのスマホ+モバイルバッテリー
- 雨具・タオル・帽子(日差し・にわか雨対策)
車社会の岐阜だからこそ、アクセスと季節の注意点
飛騨をはじめ岐阜は車移動が基本のエリアが多く、コース選びは駐車場とアクセスがカギを握ります。人気の登山口は休日の午前中に満車になりやすいので、早出が安全策。また季節の制約も見落とせません。池田山の山頂へ続く車道は12月中旬〜3月末に閉鎖され、金華山は令和7年11月から令和9年9月末(予定)まで岐阜城改修工事で山頂手前が行き止まりになります。飛騨・東濃の山は冬に積雪もあります。出発前に各自治体・観光協会の公式サイトで最新の通行情報を確認し、無理のない計画を立てましょう。山では熊などの野生動物に出会う可能性もあるため、熊鈴を携行すると安心です。
まとめ|岐阜のハイキングは「タイプ×季節」で選べば失敗しない
岐阜のハイキングは、街なかの金華山・百々ヶ峰から、西濃の池田山・養老公園、飛騨の位山、東濃の笠置山まで、標高329mから1,529mまで選択肢が驚くほど豊か。だからこそ「街なか低山」「西濃の展望」「飛騨・東濃の霊峰」というタイプと、春の花・夏の高地・秋の紅葉という季節を掛け合わせて選ぶのが、失敗しないコツです。初心者は300m台の低山から、慣れてきたら1,000m級の霊峰へ——このステップで、岐阜の山を長く楽しめます。
最後に、この記事の要点を整理しておきます。
📝 この記事のポイント
- 岐阜のハイキングは「低山・展望の山・霊峰」の3タイプで選ぶと分かりやすい
- 初心者の入門は金華山(329m)や養老公園、静かに歩くなら百々ヶ峰(418m)
- 歩き応えを求めるなら各務原アルプス縦走(約14.7km)や池田山(923.9m)
- 真夏は位山(1,529m)・笠置山(1,128m)など標高の高い山が涼しく快適
- 金華山は令和7年11月〜令和9年9月末(予定)まで岐阜城改修工事で山頂手前が行き止まり
- 池田山の山頂へ続く車道は冬季(12月中旬〜3月末)閉鎖に注意
- 低山でもトレッキングシューズ・水・地図アプリを準備し、早めの駐車場確保を
まずは自宅から近いコース、あるいは気になった一座を一つ選んで、公式サイトで駐車場と通行情報を確認するところから始めてみてください。運動靴でも登れる金華山なら、思い立った週末にすぐ歩き出せます。岐阜の山は、季節を変えて何度でも新しい表情を見せてくれます。ぜひお気に入りの一座を見つけて、自分だけのハイキングコレクションを増やしていきましょう。
※本記事の情報は2026年7月時点のものです。営業時間・料金・通行状況は変わることがあるため、お出かけ前に各施設・自治体の公式サイトで最新情報をご確認ください。

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